自律型社員を生み出す仕組みこそがコーポレートブランディング


目次
  1. 「自律型社員」が必要な背景
  2. 「自律型社員」の育て方
  3. 「自律型社員」の育成から考える「ブランディング」の必要性

VUCA(Volatility・Uncertainty・Complexity・Ambiguity)という言葉に集約されるように、これからの時代、予測不可能な事象が多くなると言われています。そんな中で社会や顧客の変化を敏感に捉え、自ら考え、行動して成果を残す「自律型社員」の存在が必要不可欠です。コロナ禍で、企業活動における前提が大きく変化したことにより「自律型社員」の重要性は益々高まってきています。

今回は、「自律型社員」を育成していくために企業が用意するべき環境を、ブランディングの観点を取り入れながら解説いたします。

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「自律型社員」が必要な背景

アフターコロナで、ワークスタイルは元に戻るのか?

私は、今回の新型コロナウイルスは、多くの企業と個人に気づきを与え、ある領域においては、良い変化をもたらしたと思っています。私自身も、テレワークを活用し、通勤にかかっていた時間で家事をしたり、家族と夕食を一緒に楽しんだり、生活が変わりました。
出張もほとんど0になりました。
(コロナ前は、月の半分は東京と大阪を行ったり来たりしていました。)

よい変化を多くもたらしたにも関わらず、コロナ前の働き方に戻してしまうのか。ニューノーマル時代に合わせて進化したワークスタイル、それを続けていくことができない企業は、持続的に成長していくことが難しいのではないかと考えてしまいます。

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進化したワークスタイル、自律型社員が会社を成長させる

人事領域においてもテレワークが基本となりワークスタイルが進化したことによって、人材マネジメントへの対応も必要となりました。

コロナ禍で、企業活動における前提が大きく変化しています。その結果、社会や顧客の変化を敏感に捉え、自ら考え、行動して成果を残す「自律型社員」の重要性は益々高まってきていると考えています。

  • 次世代の経営を担う人材が育っていない
  • ミドルマネジメント層の負担が過剰になっている
  • 新人・若手社員の立ち上がりが遅くなっている
  • このような課題を抱えておられる経営者や事業責任者の声を多く聞きます。

    自律型社員を育てるためには、学習の機会を提供するのではなく、行動や態度変容を促すことをサポートすることが大切です。

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    「自律型社員」の育て方

    しかし自律型社員の育成は、思った以上に難しい

    先述の通り、経営者やリーダーが今、特に悩んでいることは「人が育たない」ことだと思います。リーダーは上から「人を育てろ」と言われるが、事業の目標を達成するために多くのミッションを抱えて忙しい。

    人を育てること=事業の目標達成となればいいが、そうならないことで悩んでいる経営者やリーダーは多いのではないでしょうか。人を育てるには、時間と労力がかかります。人を育てるために、時間と労力をかけた結果、人は育ったが、事業の目標を達成することができなかった、では意味がないと私は考えています。

    短期的な事業の成果と、中長期的な人材の育成を同時に達成することはとても難しいことです。しかし、それを実現できる企業や組織こそが、変化の激しい今の時代を生き抜いていくことができると私は信じています。

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    会社のビジョンや「大切にしている価値観」の共有が人を成長させる

    事業を成長させ、人を育てるために必要なことは、「企業が実現したいビジョン」と「社員が成長したいベクトル」が同じ方向に向いている事が前提条件になると考えています。

    コロナ禍でテレワークが増え、コミュニケーションの機会が減ったため、ビジョンや会社が大切にしている価値観の共有が減った企業も多いのではないでしょうか。

    経営者やリーダーが見ている景色と社員が見ている景色は違います。視座が違うからです。そのギャップを埋めることができず、社員が不安を感じたり、企業経営に不満を持ったりすることで、優秀な社員が離れていった、という話もよく聞きます。

    人を育てるうえで私が最も重要と考えているのは、企業が目指すビジョンを明確に掲げ、社員と共有することです。

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    しかしながら、経営者やリーダーの時間は限られています。自分の限られた時間の中で、事業を成長させるためには、自社のビジョンに共感し、それを実現したいと本気で動いてくれる人材、まさに自律型社員を率先して育てることが重要だと考えます。

    「自律型社員」の育成から考える「ブランディング」の必要性

    社員の本気をつくりだす仕組みこそが「コーポレートブランディング」!

    この自律型社員の育成と、企業が実現したいビジョンや企業の社会的価値を明確化させるため必要になるのが、コーポレートブランディングです。ブランディングというとCI(コーポレートアイデンティティ)をつくったり、宣伝したりすることをイメージされる方もいると思いますが、そうではありません。

    自分たちの使命は何なのか、どこを目指しているのか、どういった強みを持っているのか、MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)といいますが、ビジョンの実現に向かって社員一人ひとりが自らの意思を持って取り組む状態をつくることこそが、結果的に人が育ち、事業を成長させることにつながります。さらにコーポレートブランディングは、経営的思考(経営戦略)と事業的思考(マーケティング戦略)の中間に位置し、双方に一貫性を持たせることが可能となります。

    個人も組織も時代の変化に適応していかなければいけない今の時代。社員一人ひとりの成長で企業を変化させ、持続可能な成長へとつなげていくためにも、コーポレートブランディングによるビジョンドリブン思考への転換が必要であると考えます。

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    株式会社YRK and
ブランドコンサルティングDiv.大阪
ディビジョン長 兼 コンサルタント
石嶋 久稔
    Writer

    株式会社YRK and
    ブランドコンサルティングDiv.大阪
    ディビジョン長 兼 コンサルタント
    石嶋 久稔

    2019年4月株式会社 YRK and入社。ブランドクリエイティブユニット(BCU)のブランディングストラテジストとして活動したのち、2020年9月から現職。経験豊富なマーケティングリサーチや柔軟なファシリテーションによるワークショップで、常に生活者視点でブランド戦略の構築を行う。また、企業を内側から強くするインナーブランディングで、個人の思考と行動に変革をもたらすコンサルティングも行っており、活動領域は広い。

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