#調剤薬局チャネルでの『定価販売』 実現戦略


“マーケティングの4P”の実態

先日、長くお手伝いをさせていただいているメーカーの方から、「マーケティングの4Pなんて言うけど日本のメーカーは実質ProductとPromotionしか主導権がない」とのボヤキを聞かされたことがあります。考えてみると確かにそのとおりで、製品開発と広告・販促活動は毎回あの手この手と工夫しますが、Priceは流通・小売りに主導権…。Placeも既存チャネル前提か、採用されない商品は自社EC…。といった“いつの間にか当たり前になった状態”が常態化していることが多いようです。

今回は“調剤薬局”をテーマに、Place=販売チャネルのイノベーションに関するお話です。「定価販売を前提とした新業態開発」の一助となりますことを願っております。

次世代薬局EXPOで見えてきたこと

先週、YRK& 健康寿命延伸チームが第1回次世代薬局EXPO(インテックス大阪)に出展しました。コロナウイルスの影響が心配されるなか、「それでも情報を求めている人が来場されるはず」と賛否両論は覚悟のうえで万全の衛生体制を敷いての出展となりました。

ブースでは、この6年間取り組んできた「調剤薬局だから出来る物販のポイント」をテーマに、新たに調剤薬局チャネルを狙うメーカーにとって必要な考え方・進め方をご紹介し、多くのメーカーと意見交換をさせていただきました。

#調剤薬局チャネルでの『定価販売』 実現戦略

また、主催者からの要請を受けて、薬局向けに「調剤報酬改定に左右されない!調剤薬局のための物販戦略セミナー」と題した集合セミナーに登壇し、コロナウイルスの影響下にありながら100名以上の聴講者にお集まりいただきました

#調剤薬局チャネルでの『定価販売』 実現戦略

会期中、多くの商談を行う中でメーカーの狙いと課題は大きく3つに分けられることが改めて明確になりました。

①自社商品に薬局チャネル開拓のチャンスがあるかどうか知りたいが、その方法が分からない。
②薬局チャネル特有の「売り方」が必要だと感じているが、そのやり方が分からない。
③多くの薬局に配荷したいが非チェーン化マーケットのため効率的に営業活動ができない。

このことは、私たちが当初想定していた課題とほぼリンクしており、下図の戦略3ステップは来場者メーカーの方から大いに共感を得ることができました。

#調剤薬局チャネルでの『定価販売』 実現戦略

2018年の調剤報酬改定から2年

医療費抑制を目的とした2018年の調剤報酬改定で、これから薬局が果たすべき地域における役割が明確になってからちょうど2年。この間、様々な商品の薬局チャネル開拓に携わる中でメーカーの担当者が一様に言うことは、「マーケット規模と潮流には間違いなくチャンスがある。ただし、自社ブランドが通用するかどうかは机上ではなかなか分からないので、まずは最小限のリソースでその可能性を精査したい。」という事です。

業態の詳細が掴みにくく、店舗規模によって課題の異なる調剤薬局業態において、限られた予算で致命的な失敗をせずに結果を出すには、メーカーの方が立てられた仮説や戦略を、まず「短期間・低コストで試してみる」必要があります。具体的にいうと、スピードが重視される現代においては、2ケ月程度で、しかも100万円以下のコストで検証可能でなければ社内稟議も通らないそうです。我々のサービスもこのようなご要望に対応できるように進化させてきました。

調剤薬局チャネル開拓セミナーの開催が決定

今回の展示会において多くのメーカーの方より、薬局チャネル開拓戦略についてより詳しく聞きたいとのご要望が多かったことから、急遽4月15日(水)に当社東京オフィスにて【「調剤薬局での定価販売」を実現するための5大戦略セミナー】を開催することにいたしました。

調剤薬局チャネルを新販路として開拓するうえで必須となる戦略を体系的にお話しするセミナーです。
※コロナウイルス対策のためスペースを広くとる都合上、15名定員にしております。

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株式会社 YRK and
チャネルプロデュース事業部
健康寿命延伸チーム マネージャー
大西 文太 Ohnishi Bunta
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株式会社 YRK and
チャネルプロデュース事業部
健康寿命延伸チーム マネージャー
大西 文太 Ohnishi Bunta

歯科業界メーカーの予防歯科プロジェクト立ち上げに参画し、4年で約8,000医院とのコミュニケーションが取れる仕組みを構築。2018年にヘルスケア領域のマーケティングに特化した健康寿命延伸チームを発足させ、マネージャーに就任。薬局における物販が経営そのものに与えるインパクトについて研究・理論化し実証を重ねる。