長期的ブランド成長を見据え
価値の再定義を実施した
事業リブランディングプロジェクト

Business ReBranding

アスリートブランドから、「カラダを動かす全ての人を支えるブランド」へ。長期的ブランド成長を見据えた価値再定義

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長期的ブランド成長を見据え
価値の再定義を実施した

事業リブランディング事例

株式会社ワコール(CW-X事業)様

アスリートブランドから、「カラダを動かす全ての人を支えるブランド」へ。ビジョン設計とロードマップ策定を通じて成長を目指す長期的ブランドグロースプロジェクト。

CLIENT:株式会社ワコール(CW-X事業)様

業種:スポーツアパレル・機能性ウェア

案件:ブランドビジョン再定義 / ターゲットの再定義 / ブランド拡張戦略 / ブランド構造整理 / インナーブランディング / コミュニケーション設計 / 施策伴走

CW-X_商品イメージ

CW-Xは、1991年にワコール人間科学研究開発センターの知見と独自のテーピング原理をもとに開発されたコンディショニングウェアブランドであり、これまで主にアスリートや競技者層から高い支持を得てきました。

しかし近年、スポーツ人口の変化や健康志向の高まり、ライフスタイルの多様化といった社会背景のなかで、「運動の目的」は“成果を出すため”から“自分らしく生きるため”へと変化。CW-Xにとって、改めてブランドの存在意義を問い直し、新たな価値を描き直すタイミングが訪れていました。

当時のブランド認知度は全体で6%と低く、購買層もランニングを中心とした一部のアスリートに限定されていたことから、「もっと多くの人の人生に寄り添うブランドへ進化したい」という強い想いがありました。

商品ブランディングプロジェクト

ブランド価値の再定義
“すべての動くカラダへ”
共感でつながるブランドへ

ブランド変革の第一歩は、「CW-Xは誰の、どんな人生を支えるブランドなのか?」というこのプロダクトの存在価値、根源的な問いに向き合うことでした。

CW-X_詳細説明

アスリートだけでなく、「日常的にカラダを動かすすべての人」へとターゲットを拡張し、ブランドスローガン「動くすべてのカラダに、CW-Xを。」を策定。
利便性やスペック訴求にとどまらず、ユーザーの“共感”を育てるストーリーを再構築しました。

コミュニケーションの構造改革
一貫性とLTVを見据えた仕組みへ

従来、CW-Xは製品ごとに異なる制作会社・販促パートナーを起用し、コミュニケーション施策も都度コンペで決定されていたため、ブランド全体としての統一感が乏しいという課題を抱えていました。
その影響によりブランドイメージに一貫性がなく、コミュニケーションの投資対効果が低い原因となっていました。加えて、短期単発の施策が繰り返されることで、顧客生涯価値(LTV)が持続しないという課題も存在していました。

CW-X_課題

ファンの共感を醸成するためには、一貫性のあるブランドコミュニケーションが重要となります。今回、ブランディングプロジェクトで策定したブランドスローガンやストーリーを主軸に据え、ファンの共感を生む「らしさが伝わる」コミュニケーション戦略を推進。YRK&はブランドパートナーとして、一気通貫での伴走支援を行いました。

コミュニケーションワード

ブランド拡張のロードマップ
中長期戦略を共に描き、
アクションする

「CW-X」が一貫性のあるブランド戦略のもと、事業として成長していくために、中長期のブランド拡張戦略を設計。シーズンごとにブランドチームや関係者が集まり、ブランド戦略を共有。複数日かけてアイデアを出し合い、戦略や施策を言語化・可視化する合宿形式のワークショップを実施しています。その後の施策実行と効果検証も並行し、軌道修正を行いながら、アジャイル型でブランド成長を継続的に伴走しています。

さらに、「ユーザーの声」に耳を傾け、それを商品開発や情報発信に反映する体制も構築。“つくり手主体”だったブランド構築体制から“使い手起点”へと発想を転換することで、社内にも共創マインドが根づき始めました。

製品ごとに異なる“売るための施策”を行っていた状態から、“使い手視点でブランドを育てる”という長期的なブランド戦略を「可視化」することで、持続的なファン醸成が可能なブランド構造へと転換することができました。

ブランドコミュニケーション施策

一貫性のあるブランドコミュニケーションを実施するために、さまざまなコラボレーションを展開しました。

取り組み

・ターゲット再定義
 従来の「Run中心のアスリート層」から「カラダを動かすすべての人」へ

・ブランド価値の再定義と戦略策定
 「動くすべてのカラダに、CW-Xを。」というスローガンとブランドストーリーを策定

・3年間のブランド拡張ロードマップ策定
 中長期での持続的ブランド成長を目指す戦略を構築

・一貫したコミュニケーション施策の実行
 合宿形式ワークショップで「CW-Xらしさ」を明文化し、施策設計〜効果検証まで伴走。

成果

・ブランドの存在意義と向き合うことで、生活者とのつながり方が進化

・“使い手起点”のマインドが社内に浸透し、開発・発信・販促の一体感が向上

・認知度がスポーツ経験者層で6% → 10%に上昇

・売上は毎年前年比を上回り、ブランドとしても持続的成長を実現

まとめと展望

今回のブランドグロースプロジェクトは、単なるプロモーション刷新ではなく、「CW-Xは誰のどんな人生を支えるブランドなのか?」という根源的な問いからスタートしました。

その問いに向き合うことで、アスリートブランドという枠を越え、「動くことを通じて自分らしく生きる」すべての人に寄り添う、新しいCW-Xの姿が描かれました。

「”使い手”を起点としてブランドを育てる」という考え方を社内外で共有することで、CW-Xは今、単なる機能ウェアではなく、「生き方を応援するブランド」へと進化を遂げつつあります。

これからもCW-Xは、「動きたい」という気持ちを持つすべての人に応える存在として、新たな挑戦を続けていきます。


【YRK& STAFF】
・CONSULTANT/PRODUCER:石嶋 久稔 / 新山 有香 / 石津 伶於奈
・CREATIVE DIRECTOR:大西 イッセイ

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